お客様からのご質問で、
「マンションの修繕は銀行からお金を借りた方が良いの?
それとも手元の預貯金で用意した方が良いの?」
という内容をよく承ります。

マンションの大規模修繕はとても高額になります。
水漏れ等の事故が起きると、入居者への配慮や建物の劣化等良いことがありませんので、手をかけた方が良いことは重々ご理解されているオーナーが多いでしょう。
規模の大きいマンションとなれば、屋上防水や外壁等の足場を設けての修繕に何千万円の出費は覚悟しなければなりません。
不動産賃貸経営で大きな悩みの1つでしょう。
では、銀行で借りるのが良いか、手元資金で行うのが良いか。
どのように判断していけば良いでしょうか。
結論としては、
時と場合によって銀行で借りた方が良いか、手元資金で用意した方が良いかは変わります。
最低限の判断基準
不動産賃貸業を営むオーナーには、
1.相続税を支払える現金・預貯金
2.当面の大規模修繕費を支払える現金・預貯金
この2点を支払える現金・預貯金は残しておいた方が良いでしょう。
銀行で借りた方が良い場合
大規模修繕費を現金等で支払い、相続税を支払う現金等が無くなった場合。
仮に、そのあとすぐに相続が発生した場合、相続税を支払うため、金融機関から納税資金を借りて納めなければならないかもしれません。
大規模修繕費は事業での融資のため、不動産賃貸業の経費となります。
ですが、相続は事業ではないので、相続税を支払うための納税資金の融資は経費となりません。
この場合には、銀行から融資を受けた方が結果的にオーナーの得になる可能性が高いでしょう。
手元の預貯金で用意した方が良い場合
相続税・大規模修繕費の資金がお手元に十分ある場合には、融資を受ける必要性は低くなります。
※ご家族の今後の遺産分割等で予期せぬ出費がある場合には、一概には言えません。
様々な事業と比べると不動産賃貸業の建物を建築する際の金利は、比較的低いのですが金融機関によっては、大規模修繕の金利は建築の際の金利よりも高くなる傾向にあります。
支払利息は、不動産賃貸業の経費の中でも比重が大きく、金額を抑えることが出来るととても経営が安定します。
この場合には、手元の預貯金で大規模修繕を行った方が、結果的にオーナーの得になる可能性が高いでしょう。
まとめ
融資を受けた方が良いか、手元資金で行った方が良いかのアドバイスは、アドバイスをする方々で意見が分かれることも多くございます。
不動産営業の立場、銀行員の立場、様々な利害関係者に惑わされず判断できるよう多方面からアドバイスをもらいましょう。
大規模修繕の内容や、資金繰り等のご相談も承っております。
必要になりましたら、ご連絡いただけると幸いです。
椿屋会計事務所
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株式会社杜若屋
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