「この不動産は買うべきですか?今って高いですか?」
お客様から不動産の買い時について、度々ご相談いただきます。
不動産といっても、賃貸アパート・マンションの1棟物やアパート・マンションを建築するための土地の購入相談が中心です。
私共の事務所は、資金繰りの改善に重きを置いているため、数年お手伝いをさせていただくと手元資金が充実した状態になるお客様もいらっしゃいます。
そのため、余裕資金を頭金に不動産賃貸業の拡大や相続を考え、不動産の購入を検討する方が少なからずいらっしゃいます。
さて、不動産の " 買い時 " はいつなのでしょうか。
不動産の " 買い時 "
不動産業者さんには、売り買いが成立しないと自分たちの仕事にならないため、 売却にしても購入にしても " 今 " が売り時・買い時とアドバイスを受けるでしょう。
ですが、あながちこの " 今 " というのは、間違いでもありません。
不動産は全く同じ条件のものを探すことは困難です。
今、検討が出来る立地や土地の広さ、間取り、築年数等、全く同じものは基本的には出てきません。
私共がお客様からご相談を受けた際には
立地が良ければ購入を検討しても良い、
つまり「 " 買い時 " かもしれません」とお伝えしております。
なぜ立地が良いと " 買い時 " と言えるのか
私共は不動産賃貸業を営むオーナーの税務申告を数多くお手伝いしているため、様々な不動産を見てきています。
日々の不動産賃貸業の運営においても、相続においても立地の良い物件は問題がとても起こりにくく、仮に問題が起こったとしてもその後の運営で収益を見込みやすいため、対策も打ちやすいです。
例を挙げると、立地が良ければ、空室もすぐに入居が決まる見込みがあるため、クリーニングや修繕も積極的に行えますし、相続時に売却しなければならない時でも買い手がつきやすいため、売却も比較的困りません。
逆に立地が悪ければ、空室が出来ても入居者を呼び込むことが困難なため、クリーニングや修繕をすぐに行うことに抵抗感が出てきてしまいます。相続時の売却についても、立地が悪いと買い手がつきにくく期間が長くなったり、条件が悪くなったりしやすくなります。
そのため、立地に重点を置き、不動産を選んでいただくと良いでしょう。
利回りには騙されないこと
物件選びで特に注意していただきたいこととして、「表面利回り」があります。
利回りが良いほど、手残りが多いイメージを持ちますよね。
ですが、手残りが多くなるとは限りません。
不動産業者さんから不動産購入の案内を受ける際に、必ずと言っていいほど利回りの話が出るとは思います。
ですが、利回りというのは、人気がない物件ほど、良い率となります。
皆が欲しい物件は購入金額が高くなり、利回りは下がります。
皆が欲しくない物件は購入金額が下がり、利回りが上がります。
つまり、立地が良い物件ほど、利回りが低くなる傾向があります。
利回りが低くなりますが、空室リスクが低いことや売却を想定した場合に買い手がつきやすくなることは、実際の手残りにはプラス要素として影響してきます。
その逆に利回りが高い物件は空室リスクが高かったり、売却時の買い手がつきにくい等、利回り通りの収益が確保出来ない可能性があります。
利回りばかりに重点を置かずに不動産を選んでいただくと良いでしょう。
不動産の購入にあたって
不動産をいざ購入するにあたり、売買契約や請負契約をする前に出来ることであれば税理士または公認会計士に相談しましょう。
それは、簡単に口頭で「この不動産は良いですか?」と聞くのではなく、計算をしてもらいましょう。
・ 毎年の手残り(キャッシュフロー)と税負担(特に所得税・住民税・事業税等)
・ 相続税試算(不動産購入・建築の前と後の2パターン)
この2点は最低限お願いしてみましょう。
私共の事務所では、個人確定申告や法人決算書をベースに不動産を購入・建築した場合のシミュレーションを行い、不動産経営の予測を行います。
シミュレーションのため、絶対ではないですが、しっかりと計算することで不動産の良し悪しが数字で表され、この不動産は " 買い " なのか判断をするのに役立ちます。
税理士や公認会計士は不動産のプロではないですが、不動産業者さんとは違った視点でアドバイスがいただけます。是非、相談してみましょう。
私共は、不動産の購入や建築をきっかけに税務会計のお付き合いが始まるお客様も少なくはありません。
まずは、セカンドオピニオンとしてという形でも良いでしょう。
是非、ご相談ください。
椿屋会計事務所
03-3701-0013 support@tsubakiya-kaikei.jp
株式会社杜若屋
03-3701-0003 support@kakitsubataya.co.jp
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